『読まずに死ねない哲学名著50冊』を出版しました

本を書きました!

2016年3月6日、フォレスト出版から、『読まずに死ねない哲学名著50冊』(著者: 平原 卓, 帯イラスト: 横槍メンゴ)を出版しました。

おととし10月頃、単著のオファーを受けて、水面下でプロジェクトを進めていました。哲学に興味のある方を対象に、プラトンからデリダまで、哲学者の50の著作をピックアップして、西洋哲学の基本的な流れを解説しています。ベースにはこのサイトの解説を流用しましたが、ほぼすべての文章を書き直しました。

ボリュームは計472ページ(索引含む)で、新書としてはそこそこ厚めになりました。駆け足でしか解説できなかった著作もありますが、丁寧に解説しようとすると複数冊は必要になるような内容なので、冗長というわけではありません。帯のイラストは、漫画家の横槍メンゴさんによるものです。

書き方としては、確かに、洗練されていないところがあると思います。エレガントでもなければ、ウィットに富んでいるわけでもありません。読み手を魅了するような文章や、「さあこれが生の真理である!」というような独断論は、私の得意とすることではありません(というよりも、そうした議論は、哲学の理念に相反するものです)。

ただ、ベルクソンについての解説でも触れましたが、哲学で重要なのは、表現の華麗さではなく、どんな原理を打ち出せているかということです。どんな巧みな表現であろうと、普遍性が無ければ、すぐに風化してしまいます(数年前に流行った「ゼロ年代」など)。なので、今回書くに当たっては、技巧重視のポストモダン的な風潮に抗して、あえてど真ん中ストレート勝負を心がけました。

哲学は積み上げ式の学問です。既存の原理を一から考えなおし、深めていく営みとして、哲学は受け継がれてきました。本書では、そうした歴史的なコンテクストのうちに、哲学者たちの著作を位置づけるべく試みました。「哲学=青臭い」とか「哲学は難しいことをあれこれ論じているにすぎない」と考えている方も、本書を読んでいただければ、哲学の意義を理解していただけるはずです。見た目以上に、中身は硬派です。

出版社から何冊か贈呈されたので(ありがとうございます)お世話になっている知人に配布したところ、それまで哲学についてよく知らなかったというひとでも、数日で半分ほど読むことができたようです。哲学に興味のある大学生、特に新入生の方に読んでもらえれば、哲学の全体像をつかむことができるはずです。願わくは、本書を片手に、ぜひとも実際の著作に取り組んでみてください。自分で読み、確かめてこその哲学です。

Amazonではまだ少ないですが、Twitter読書メーターでは、すでに多くの好意的な感想をいただいています。ありがとうございます。

本書は初めての単著です。至らないところがあるかもしれません。もし「ここがもっと知りたい」というような箇所がありましたら、お聞かせください。

【3/7追記】2刷が決定しました。

【4/17追記】4月14日の朝日新聞の朝刊に、『読まずに死ねない哲学名著50冊』の広告が載りました。

その効果もあり、Amazonの本の人気度ランキング(24時間で最も売り上げが伸びた商品)では、一時的に7位にランクインしました。売れ筋ランキングでも145位に。

【4/27追記】累計発行部数が8刷4万部に達しました。

【7/8追記】以下のメディアでも紹介されました。

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