ヘーゲル『法の哲学』を解読する(2) ヘーゲルの『法の哲学』の後半を解説。前半は、自由が抽象的な法権利から「本当の正しさ」を目がける道徳へと形を変えつつ展開していくところまで確認した。後半では、道徳から倫理(人倫)の段階へと移行し、「善」が客観的に実現されていくプロセスが描き出される。 続きを読む →
ヘーゲル『法の哲学』を解読する(1) ヘーゲルの『法の哲学』を解説。『法の哲学』でヘーゲルは、法権利(正しさ)の本質を規定し、「自由な意志」の展開という観点から、自由の本質論を展開する。ヘーゲルが本書で提示する原理、「人格の相互承認」は、近代社会の根本原理と見ることができるものだ。 続きを読む →
カント『実践理性批判』を解読する 『実践理性批判』は、『純粋理性批判』と並ぶカントの主著だ。『実践理性批判』では「善」がテーマだ。カントは本書で、道徳をいかに規定できるかという問題に取り組む。ここでカントが提示したのが「定言命法」だ。私たちの善の意志が、行為が道徳的かどうかを決める基準となる。これがカントの答えだ。 続きを読む →