ショーペンハウアー『根拠律の四つの根について』を解読する 本書はニーチェに影響を与えたA.ショーペンハウアーの学位論文だ。ドイツ観念論の形而上学に対し、カントの認識論を踏まえて、原因-結果の因果関係と、条件-帰結の相関関係の区別を置いたのがポイントだ。 続きを読む →
アリストテレス『ニコマコス倫理学』を解読する 『ニコマコス倫理学』は、アリストテレスが生前残した講義ノートや草稿などを、アリストテレスの息子ニコマコスらが編集したものだ。全10巻からなる。中心テーマは中庸の徳だ。観照的な活動に究極の幸福があると説く。 続きを読む →
カント『永遠平和のために』を解読する カントの『永遠平和のために』を解説。テーマは「平和」だ。一切の戦争の契機が存在しない永遠平和状態はどのようにして創設することができるか。カントはこの問題に対して、『実践理性批判』で定義した「定言命法」と、自然の「摂理」を答えとして示している。 続きを読む →
カント『実践理性批判』を解読する 『実践理性批判』は、『純粋理性批判』と並ぶカントの主著だ。『実践理性批判』では「善」がテーマだ。カントは本書で、道徳をいかに規定できるかという問題に取り組む。ここでカントが提示したのが「定言命法」だ。私たちの善の意志が、行為が道徳的かどうかを決める基準となる。これがカントの答えだ。 続きを読む →
カント『純粋理性批判』を解読する カントの『純粋理性批判』を解説。カントは意識の外側の世界ではなく意識の内側に着目することで、普遍的な認識の可能性を問う。そして、もし人間に共通の認識構造を見出せれば、世界それ自体がどうであろうとも、普遍的な認識が成立するといえる。そうカントは考える。 続きを読む →