筑摩書房の「マキァヴェッリ全集」全6巻、補巻1の収録作を一覧にまとめました。
マキャヴェリは哲学者である以前に実務家だったこともあって、まとまった著作はそれほど多く残しませんでした。ただ、それでもなお、よい国家の基準は武力と法律であると説いた『君主論』は、統治を神の意志から切り離し、いい意味で人間中心的にシフトチェンジした点で高く評価できます。
決して多作ではなかったデカルト(デカルト著作集)と同じく、マキャヴェリも、実質的な意味で後世に残るのは、著作そのものではなく思考の原理であることを教えてくれます。
マキァヴェッリ全集
- 君主論(池田廉訳)
- 戦争の技術(服部文彦・澤井繁男訳)
- カストルッチョ・カストラカーニ伝(服部文彦訳)
- ディスコルシ(永井三明訳)
- フィレンツェ史(米山喜晟・在里寛司訳)
- 戯曲篇
- マンドラーゴラ(脇功訳)
- クリツィア(堂浦律子訳)
- 散文篇
- 〈寓話〉大悪魔ベルファゴール(岩倉翔子訳)
- わが祖国の言葉についての談話もしくは対話(岩倉具忠訳)
- 遊び仲間の規約(岩倉翔子訳)
- 懺悔の勧め(岩倉翔子訳)
- フィレンツェ人士の性状(岩倉翔子訳)
- 断想(岩倉翔子訳)
- ヴァンダル人の王ゲイセリクスによるアフリカ征討の書(岩倉翔子訳)
- 叙事詩・諷刺詩篇
- 〈叙事詩〉イタリア十年史(天野恵訳)
- ほか7編
- 戯曲篇
- 使節報告書
- フランス王宮廷よりの報告(藤沢道郎訳)
- ヴァレンティーノ公宮廷よりの報告(藤沢道郎・武田好訳)
- 使節報告書
- 政治小論
- ピサ攻囲論(武田好訳)
- ピストイア党争処置論(武田好訳)
- セニガリア顛末記(藤沢道郎訳)
- 資金調達についての発言(武田好訳)
- キアーナ渓谷地方の反徒の処遇策について(石黒盛久訳)
- フィレンツェ国を武装化することについての提言(石黒盛久訳)
- フィレンツェ民兵常備軍九人委員会創設に関するフィレンツェ共和国政令(石黒盛久訳)
- フィレンツェ国軍歩兵隊総隊長選任に関する提言(石黒盛久訳)
- 徴兵制度再建に関する覚え書き(石黒盛久訳)
- フランス事情(服部文彦訳)
- ドイツ事情(服部文彦訳)
- メディチ党に告ぐ(藤沢道郎訳)
- ルッカ事情概要(武田好訳)
- 小ロレンツォ公没後のフィレンツェ統治論(石黒盛久訳)
- ラファエッロ・ジローラミに与える書(武田好訳)
- 書簡(松本典昭・和栗珠里訳)
- 政治小論
- 研究
- フェデリコ・シャボー著「ニッコロ・マキァヴェッリ」(石黒盛久訳)
- デ・サンクティス著「マキァヴェッリ」(藤沢道郎訳)
- オーギュスタン・ルノデー著「マキァヴェッリ」(平川祐弘訳)
- ゲーアハルト・リッター著「権力の魔性」(村上淳一訳)
- ジョン・アクトン著「『君主論』への序文」(石黒盛久訳)
- エマヌエル・レンディナ・クティネッリ著「マキァヴェッリ研究史」(服部文彦訳)
- 年譜・年表
- 索引
- 研究