アーカイブ: 2012年11月

  • プラトンの『パイドン』を解説。『メノン』や『国家』に並ぶ中期の代表作だ。本書でプラトンは、私たちは「魂の配慮」(自己配慮)と、何が最高の「善」であるかについての探求を行うべきだと主張した。これは古代ギリシアの哲学のあり方を根本的に変革するような直観だった。

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  • 『実践理性批判』は、『純粋理性批判』と並ぶカントの主著だ。『実践理性批判』では「善」がテーマだ。カントは本書で、道徳をいかに規定できるかという問題に取り組む。ここでカントが提示したのが「定言命法」だ。私たちの善の意志が、行為が道徳的かどうかを決める基準となる。これがカントの答えだ。

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  • カントの『純粋理性批判』を解説。カントは意識の外側の世界ではなく意識の内側に着目することで、普遍的な認識の可能性を問う。そして、もし人間に共通の認識構造を見出せれば、世界それ自体がどうであろうとも、普遍的な認識が成立するといえる。そうカントは考える。

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