ナンシー『無為の共同体』を解読する 本書はフランスの思想家ジャン=リュック・ナンシー(1940~)による著作だ。反ハイデガーの観点から、共存在と民族の運命共同体に対して、分割と相互の「露呈」を通じた共-現による「無為の共同体」が、私たちの生の希望になると主張する。 続きを読む →
レヴィナス『実存から実存者へ』を解読する 本書はエマニュエル・レヴィナスによる著作だ。ハイデガーの存在論に対抗しつつ、どこに「善」の根拠を置くことができるかという問題意識に支えられている。イメージ的な議論が多いが、「糧」に関する議論など興味深いポイントもある。 続きを読む →
ハイデガー『技術への問い』を解読する 本論はハイデガーによる技術論だ。技術は隠されているものを明るみに出すアレーテイアの方法だが、現代技術は悪しきアレーテイアとしての「用立て」に陥ってしまっている、と現代技術を批判する。しかしそこには原理がない。 続きを読む →